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a)
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破産した場合の予想配当率
清算・破産した場合の債権者への配当金額を把握するために、通常の会計処理に基づく貸借対照表ではなく、破産により資産を強制的に処分または回収可能な価額(清算時価といいます)で評価し直し、負債も現実に支払うべき金額に基づく「清算貸借対照表」を作成する必要があります。
再建型手続を選択するためには、清算・破産した場合の債権者への配当金額を上回る弁済をなしうるだけの再建計画(再建を前提とした弁済計画)を作成できることが必要です。
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b)
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収益予測
再建型の手続は、債務の減免についての債権者の多数の同意が必要となります。債権者にとって、債務者の再建に協力する意味・合理性は、債務者が清算する場合よりも再建を果たした方が多額の弁済を受けられるという点にあります。したがって、債権者への弁済原資となる再建による収益の予想額・シミュレーションは、再建の見通しを判断するにあたって必要不可欠です。
そして、現実に弁済原資となるのは、会計上の利益ではなく、あくまでも余剰資金です。
ですので、この収益予測を検討するにあたっては、資金繰り予測も作成した上で、これらを基に再建の見通しを判断しなければなりません。
収益予測の内容としては、営業利益が現状では赤字であっても再建が不可能というわけではありませんが、リストラや不採算事業からの撤退などにより黒字になるようなものでなければなりません。
なお、これらの予測にあたっては、債務整理手続を行うこと自体による売上の減少などの影響も考慮しておく必要があります。
再建型手続を選択するためには、清算した場合よりも多額の弁済をなしうるだけの収益予測が立てられることが必要です。
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c)
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資金繰り予測
日々の資金繰りがつかなければ、再建はおぼつかないでしょう。
したがって、資金繰りの予測は非常に重要です。
実際に債務整理手続に入ると、その直後から、平常時であれば回収できる売掛金さえも回収できなくなるなどにより、足下の資金繰りが厳しくなることが多いので、日繰りの資金繰りシミュレーションを立てることも必要です。
この資金繰りシミュレーションにあたっても、債務整理手続を行うこと自体による影響を考慮する必要がありますが、特に法的債務整理の申立をした場合には、その直後から、売上に対する影響はもちろんのこと、代金の同時決済が要求されるなど、申立前とは全く異なる資金繰りになることに注意しなければなりません。
ですので、申立てをする前に当面の運転資金を用意できることが必要です。さらに、民事再生手続を申し立てるにあたっては、裁判所に納める予納金や弁護士費用も必要となります。したがって、申立てを行う前に、申立て後6か月間くらいの資金繰りの予定表を作成した上で、資金繰りが成り立つかどうかを検討しておくべきです。
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d)
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債務者の事業内容
一般に、債務者の支払能力に対する信用が売上を確保するための大きな要素になっているような業種や競争が激しい業種では、債務整理を行った場合の事業価値のダメージは大きいといえます。
他方、債務者の技術・サービスの質や債務者が保有する施設などが売上確保の大きな要素になっている事業では、債務整理を行っても事業価値が受けるダメージは比較的に低く済むことが多いといえます。
したがって、前者のような場合には、債務者の支払能力に対する信用を補うためにもスポンサーを見つけることが重要になります。
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e)
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破綻に至った原因
経営が破綻に至った原因が、不動産投資や財テクなど過去のものであったり、または、合理化などにより除去可能なものであれば、再建の可能性は高いといえます。
逆に、構造的に不況に陥っており、黒字化する手段もないなど、破綻に至った原因の除去が難しい場合には、再建は困難ということになります。
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f)
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さまざまな利害関係人の意向
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イ.
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債権者
債権者は、最大の利害関係人であり、その意向は、再建計画の作成可能性、再建計画への同意の取得、取引継続のあらゆる局面で重要となります。
特に、金融機関は、通常、担保権者であるとともに大口債権者であることが多く、金融機関の同意が再建計画の成立にあたってネックになっています。
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ロ.
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担保権者
担保権は、民事再生の場合には手続外で行使できるとされ、また、会社更生においても、最低限、清算して担保物件を処分した場合の価額相当額は弁済しなければならないとされています。
したがって、事業の継続・再建に必要な物件に設定されている担保権がある場合には、その対象物件の価値に見合うだけの弁済原資が得られる再建計画を作成し、担保権者の協力を得られる見込みがあることが必要です。
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ハ.
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従業員
従業員への給与が支払えなければ、通常、その時点で事業の継続・再建は不可能といえます。
また、合理化や事業譲渡などにより従業員が退職することを前提とした再建計画を作成する場合には、退職金全額の支払いが必要となりますが、その一方で、一般の債権に対して弁済ができないような計画は、債権者集会において可決される可能性が低いといわざるを得ません。
したがって、一般債権に対する弁済と退職金の支払いが両立できるような再建計画を作成することが必要です。
尚、どの程度の人員削減が必要かということは、収益予測ないし資金繰り予測との関係で決まることですが、人員の削減は売上の減少と密接な関連がありますので、慎重に検討することが必要です。
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ニ.
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スポンサー
一括弁済のための資金を確保したり、信用力を補完したりするために、スポンサーの支援を得ることが再建にとって重要なことが多いといえます。
収益力の高い会社の場合は、法的手続の申立をすると、スポンサーが名乗りをあげることが多いので、問題は少ないですが、資金繰りが厳しく、申立後の事業価値のダメージが早い会社では、直ちにスポンサーを得られないと、再建は困難といえるでしょう。
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