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(10) 民事再生手続における事業譲渡


(イ) 実務上、再生債務者の事業の価値が劣化する前に早期に、事業を譲渡し、その譲渡の代金を原資として債務の弁済を行い、その後再生債務者自体は清算するというスキームが行われています。
(ロ) 再生手続において事業譲渡を行う時期と方法としては、次のような場合が考えられます。
(a) 再生手続開始決定後、再生計画案の提出までの間に、裁判所の許可を得て行う場合
(b) 再生計画案に事業譲渡計画を盛り込む場合には、債権者集会の決議により行う場合
(c) 再生計画の認可後は、裁判所の許可または再生計画の変更により行う場合
(ハ) 事業譲渡を行うには、株式会社の場合であれば、通常は株主総会の特別決議が必要になりますが、上記(ロ)(a)の方法で事業譲渡を行う場合に、再生債務者が債務超過の株式会社の場合には、株主総会の特別決議は必要なく、これに代わる裁判所の代替許可が必要とされます。
(ニ) 上記(ロ)(a)の方法で事業譲渡を行う場合、裁判所が許可をするにあたっては、債権者及び労働組合(または従業員の過半数の代表者)の意見聴取が必要とされています。